500ページを超えている単行本を5時間かけて一気に読んだのも久しぶり。これは「64(クロヨン)」以来じゃあないでしょうか。
それほど読ませる。書き込みがすごい。読んでいてこれはミステリーじゃあないぞ、と思いながら、実は終盤では見事どんでん返しに。これはミステリーの醍醐味ですなあ。
交互に叙述される女刑事の内面もきっちり描きこみ、単なる追いかける刑事にしていないところがよく、掘り下げが素晴らしい。
そして特筆すべきは、陽子の弟の幽霊が時々出現することである。姉に向かっていろいろアドバイスするくだりがとても素敵です。特に最後にもう出てこないと言った弟のシーンは涙さえ出てきますネ。
いやあ、このミステリーは最近の掘出し物でしょう。是非薦めたいです。
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