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絶叫(葉真中 顕著) (2014 光文社) 90点

2015-05-04 23:06:35 | 読書遍歴

500ページを超えている単行本を5時間かけて一気に読んだのも久しぶり。これは「64(クロヨン)」以来じゃあないでしょうか。

それほど読ませる。書き込みがすごい。読んでいてこれはミステリーじゃあないぞ、と思いながら、実は終盤では見事どんでん返しに。これはミステリーの醍醐味ですなあ。

交互に叙述される女刑事の内面もきっちり描きこみ、単なる追いかける刑事にしていないところがよく、掘り下げが素晴らしい。

そして特筆すべきは、陽子の弟の幽霊が時々出現することである。姉に向かっていろいろアドバイスするくだりがとても素敵です。特に最後にもう出てこないと言った弟のシーンは涙さえ出てきますネ。

いやあ、このミステリーは最近の掘出し物でしょう。是非薦めたいです。


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