この映画、ポスターが断然よく、気に入った。最近東出主演作品が続いているが、偶然だろうか、、。今回もいい役柄で、彼は役者修行を十分しているように思える。
さてと、話は集中豪雨で車ごと土砂に埋まった妻子の衝撃から日常を取り戻せない男と、派遣切れで島に戻ってくる女、そしてその父親の物語である。
3人はそれぞれ何か喪失感を持っている。男の家のベランダには黄色の飛べない風船が揺らいでおり、それはラストにはこうなるだろうと、観客はすぐ読み取れる思惑になっている。
もうそれだけの話だといってもいい。100分の映画。時間はゆったりと過ぎる。島の漁師たちや6人しかいない子供たちが瀬戸内の明るい自然を見せつける。
茫洋とした瀬戸の島を眺めているだけで、この映画は終わる。
世の中には事故等で大切な人を亡くした人たちは、あの時なぜこう出来なかったのだろうか、とか自分を責めることが多いだろう。時間が決して彼らを癒すわけでもなく、抱えたままの彼らの人生は過ぎ行くのだろうか、、。
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