劇場に入ると壮大な舞台装置。立派です。この劇場によく来るけど、これだけの大道具は稀有です。すごいですよ。俄然、鑑賞欲がもりもりです。
内容は死刑囚を管理している閉鎖空間。そこでは国家に寄与する人々、国家のために死を運命づけられている死刑囚たちがいる。一人の死刑囚と、その他の同様運命者、死刑囚の両親、被害者たちが蠢き渡っている、、。
ミソはその死刑囚が障害を持って生まれてきたという視点です。鋭いですね。両親から愛をはぐくまれ育った若者だが、殺人を犯してしまう。死刑制度や国家権力にテーマを置いているのではなく、この劇では普通とは何か、という普遍的なテーマが主眼なんです。
これはかえって、安易そうで難解な問題ですね。人間って、普通でいる時は普通をあまり意識しないものです。だからこそ、その時間はハッピーなのかなと思います。
こういうテーマを追い続ける光合聲、硬派ですね。立派です。
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