なかなかスパイダーマンが出て来ないので(まさかリメイク映画とも知らず)不思議な映画だなあと思っておりました。そうか、シリーズものでもこの手があったのか、と唸ることしきり。スタッフを総入れ替えすれば完全リセット出来ちゃう。
とは言え、結構新鮮で退屈することはなかったからさらに不思議。スパイダーマンの生い立ちをじっくり描いてる。この部分が時間的には長いから少々苛立ち始めたところ、やっとスパイダーマン誕生。観客の心理をよくご存じで、なかなかよろしい。
悪役の博士が韓国の「グエルム」風で(アイデアがないのかよ!)少々がっくりだが、空から薬剤をぶっかけられ普通の人間に戻り、なんと収監されるだの、不思議とやさしいのだ。
とか考えていたら、このスパイダーマンの両親失踪・伯父殺害、例の博士の腕消失、そしてガールフレンドの警察長官である父親まで殺してしまうなど、みんな結局ナイモノ尽くしの人たちの話である事に気づく。
ここまで9・11が底流に入り込んでいるのか、とこんなわくわくエンターテインメントにしてアメリカは観客に心情を媚びているようにも思う。
自ずからすぐ覆面を取りたがる、すなわちヒーローの姿は人間復古の象徴ではなかろうか。
優男の【アンドリュー・ガーフィールド 】の起用(どう考えても高校生には見えないが)、【エマ・ストーン】の新しいヤング女性像はこのシリーズの新たな成長を期待させる。
このシリーズでさらに3,4回はスパイダーマンを見られると思うと、 冒険活劇ファンであるオジサンは俄然張り切ってしまう。次作も見させていただきます。
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