祝日で水曜日、だからかお立見って言われ、時間を変える。椅子に座るとカップル(男女問わず)が多い。上品そうなおばちゃまたち。なるほど、S・マックレーン、C・プラマー主演だったら映画ファンは安心して行くわな。
映画ではマクレーン嬢は74歳の設定。うーん、もうちょっと行ってなかったかい?プラマーは80歳、そんなものかな。(と思ってて帰って調べたら両氏とも5歳ほど実年齢は上だった)プラマーが若い。
アニタ・エクバーグがつい先日亡くなったこともあり、観客はアニタのこぼれんばかりの美貌を見つめ直す。モノクロなのにまばゆいばかり。アナログ映画の最高峰ですな。
映画の方は観客はもうストーリー展開などある程度知っているようで、余裕のある映画鑑賞態度に徹している。(映像の主演二人の中身まで知ろうとするような映画の見方、たとえばシャーリーのしわの数まで分かろうとするような、、)
そして映画人生の60年を観客とともに暮らしてきた二人の最後のハイライト、トレビの泉のマルチェロ&アニタの再現シーン。クリストファー&シャリーは見事現在において輝かしい人生の青春を僕らの前に見せてくれました。青春は、恋は年齢にお構いなくやってくるものだ、と。
でも本当にそうなのかなあ。この映画がリメイクということもあるのかもしれませんが、ちょっと「眩き夢」過ぎますよね。たとえば、恋であれば肉体的にどうなんだろうとか、現実から遠ざかった気もしないではない。(今どき老人の性は深刻らしい)
年寄が心だけで恋をするなんて言う時代はそうそうもうないのでは、なんてこのそもそもお年寄りである吾輩が考えている。(不謹慎でしょうか)
まあ、現代だからこそ2時間弱の夢を映画館でこそ見る素晴らしさを味わってほしい、とか製作者が思っているのならひょっとしたら大間違いかも。
観客は誰一人エンドクレジットになっても席を立ちませんでした。(僕はすぐ立つ派です) お上品です。立つチャンスをくれません。いいけど、予告編になったら話をしないでくれませんか?
映画的にはとても素敵な映画でした。主演二人の楽しい気持ちが手に取るように伝わってきました。
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