二転三転どころか四転五転する展開にあっと驚くどころかそのうち慣れてくるが、とにかくサービス精神旺盛である。舞台劇の映画版なんだよね。映画なのにまさに舞台設定がそのまま再現されていて、何も映画で撮る理由はとまで考えてしまうが、映像を通してこの面白い物語をみんなに見てもらいたいのでしょう。それほど野心的な脚本である。
密室五人劇なのだが、やはり【市川亀治郎】の怪演ぶりがやたら目につく。 それほど余裕があり、また的確な演技なのである。しかし本来は他の役者が目立たないといけないのである。【金子ノブアキ】もよく頑張っているが、主役としての華が少ないと言ったらいいのか、意外性の点でちょっともの足りぬ。
内容的には突っ込めば幾らでも出てくる内容だが、こういうシチュエーションを用意した【賀来賢人】の動機自体が、どうも解せなく(恋人が死んだかどうかぐらいちゃんと確認出来るだろうに、、)ラストの展開といい、映画にしてみるとちょっと戯画っぽくなってしまう。
でも大いに楽しめた2時間であることには変わりなく、【及川拓郎】の映画化初監督は大成功だったように思います。実は舞台を見ていなかったのでそっちの方も是非見たいです。
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