人間生きていて、愛する人との喪失が一番苦しいという。仏教でも文学でももちろん人生でも「愛別離苦」が一番のテーマとされる所以である。
母親が外出していて事故に遭う。そして死ぬ。家族のみんな、自分を責める。それから家族はばらばらになる。6年たっても変わりはしない。時間がすべてを変えてくれるわけではないのだ。
それは淡路阪神大地震、東日本大地震で僕らが経験し、知ってしまったことである。時がその時に止まっているのである。時間がたっても哀しみの癒える時はない。それはいつまで続くのか、、。
そんな家族の喪失感を切り取った演劇である。実にリアルで、重い。でも僕たちは真実から目を背けてはいけないのだ。人生は続いてゆくのだから。
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