ぷ~さんのブログ

観劇、読書、趣味の手作りなど、日常で感じたことを書き込んでいきます。

観劇 その27

2010-06-11 23:50:04 | 観劇

東京裁判三部作・第三部・『夢の痂』を観てきました。

一言で言えば、昭和22年頃、天皇の行幸にまつわる話。

私は、この物語にでてくる日本語についての話が好き。

「てにをは」の事や、「日本語には主語がない。主語を隠すしかけがしてある・・・』という文法についての話がとても面白かったし、興味深かった。

井上さんの作品は必ず、日本語についての解釈がどこかに入る。それが楽しい。こうやって勉強できたら、すっごく楽しいだろうな~~と思う。

ただ、どんだけ楽しく面白かったかが、人にうまく説明できない自分がいて、ちょっと情けなくなったり、悔しくなったりもする。

大切なメッセージをもらっているはずなのに、ちゃんと受け取っているだろうか・・・・と考える。まだまだ不安だから、再演があったらきっと必ず足を運びたくなる芝居だと感じている。

終演後、演出の鵜山さんと出演者の辻さんのトークショーがありました。司会の方も入り、たっぷり1時間。井上作品を語ってもらいました。

辻さんがお話されていましたが、『父と暮らせば』に並び『母と暮らせば』の構想があったそうです。辻さんが息子役で、母が栗田桃子さん。『父と暮らせば』の逆で、舞台は長崎。母は亡くなっているので歳をとらない設定だったそうです。

もう実現することはないのですね。1時間のトークショーの端々に、新作がもう演じられない無念さ、悲しさが感じられました。きっと井上さんが一番悔しがっているのかな~~~。

だからこそ、これからもこまつ座・井上作品をたくさん観劇していきたいと強く思いました。

コメント
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