秋谷りんこさんの『ナースの卯月に視えるもの』です。初めて読む作家さんです。
ナース5年目の成長物語と言っても良いかもしれませんが…。
ナースの卯月さんは、患者さんの思い残しが視えてしまうんです。長期療養型の病棟に、勤務しています。
思い残しとは、患者さんの心に引っかかった人、気にかけている人が見えてしまうということ。
それにどんな意味かあるのか、見つけ出すところから始まるのですが、途中、ある出来事で思い残しを探ることをやめます。
そしてなぜ、思い残しが視えるようになったかのエピソードも語られます。
長期療養型病棟は急性期と違い、回復が難しかったりします。命を助けたい、助けられないと負けと思っていた同僚のナースは、看護は何なのかもう一度急性期病棟に戻っていくことを決めます。
命にかかわるナースという仕事の大切さ、大変さが伝わる本です。
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