(登場人物)
C=張紘 K=金環三結
K
さて、それじゃあ「君が望む永遠~主人公の評価と「選べない」苛立ち~」の続きを話すとしますか。
C
「金環三結」って聞くとさあ、なんか「金銭感覚」を連想しないか?
K
ハァ?寝言言ってる暇があったら定期の更新でもしてろよ。
C
夜空がまぶしいなあスミス…
K
…埒があかんので先に進めるぜ。前回俺は、
1.「共犯関係」って言葉が主人公との同一化を連想させる
2.「選んだプレイヤーにも責任がある」って考え方は何とも堅苦しくないか
という疑問を提示したわけだけど、結局1の話だけで終わったよな。そこで今回は2の話をしたいんだが。
C
その「堅苦しい」って感覚は、俺の言う責任が選択全般に適用されると思うから出てくるんじゃないか?もし仮に「プレイヤーはあらゆる選択に責任がある」って言う人がいたら、俺は即座に反論するね。
K
どうな風に?
C
例えば、本当にちょっとした選択肢を選んだことが登場人物の死に繋がり、その死を残念がったプレイヤーがいたとしよう。彼に対して、「でもそれ選らんだのは君だよね?だから君にも責任はあるんだよ」という物言いは果たしていかがなものかなと。
K
「んなもんわかんねーよ!」と怒るだろうね。
C
その怒りは妥当だよ。実際そんなもん予測できねーし。
K
とすると、お前の言う「責任がある」ってのは、それに当てはまらない場合なわけ?
C
もっとはっきり言えば、明らかにオカシな選択肢を確信犯的に選んだ場合限定だね。それはさっきのと真逆で、予測してやっているわけだからな。例えば、「危険入るな」の注意書きと有刺鉄線で囲まれた工場に遊びで忍び込み、ひどい目に遭ったとするよね。これは工場だけの責任なのかな?
K
いや、少なくとも忠告を無視した責任が侵入者にはあるだろうな。
C
俺が言っているのはそういうこと。メインシナリオをすでに見たわけだし、また突飛な選択肢で「ありえなさ」を示しているわけだから、明言してないにしても忠告はちゃんとしているわけよ。あ、念のため言っておくけど、その忠告を作中で明言した場合(「ここからヤバいシナリオが始まりますよ!」とか)はギャグになっちゃうんでそこんとこヨロシク。んで、それを無視した先のシナリオがひどい内容だからと言って、そりゃあんた予測してやってるでしょって話だよ。だから、評価するにしてもそのあたりへの言及が無いのはおかしい。
K
そりゃわからんではないけどさ、選ぶことが自明の前提となっている恋愛ADVと、現実の選択を同一視することはできないんじゃないかな
C
じゃあゲームで説明しようか?例えば、ドラクエでわざと展開を邪魔するような選択肢を選ぶ場合ってあるよね?ああいう感じだよ。で、もしそれによって話がオカシなことになった場合に、それをゲームのせいにだけするのってありえないっしょ。だってオカシいってわかっててやってるんだし。
K
でもそれって、「どうせ話は同じ方向に進むんでしょ?」という予測に基づいたちょっとした反抗みたいなもんじゃないの?
C
なるほど、じゃあもっと批評性の高いやつにしようか。今EVEっていうゲームのリメイクをやってんだけどさ、それを作ったシーズウェアって会社のソフトに「GLO・RI・A~禁断の血族~」ってのがあるのよ。
K
随分また古いゲーム持ち出すなあ。
C
YU-NOの話をあんだけしといて何を今さら…まあそれはさておき、このゲーム自体をやったことはないんだけど、設定資料集で見たらおもしろい演出があったのね。それがエンディングで「まじめにやれ!」って言葉を入れるってやつ。
K
??状況がよくわからないんだけど。
C
100%正確には覚えてないんだけど、確か主人公が序盤で館に招かれる時に、メイドか何かと車に乗って一緒に館へ向かうのよ。その車中で、いきなりレイプかなんかする選択肢があるわけ。で、それ選ぶと即バッドエンドになって、画面に「まじめにやれ!」ってのが出てくるわけ。おもしろいっしょ?
K
要するに、そんな脈絡のない選択肢を選ぶなんてちゃんとプレイしてないっしょ?っていう製作者からのメッセージというかカウンターパンチなわけね。
C
そうそう。それを念頭に置くと、穂村シナリオのありえない選択肢とあの後の展開ってよく似ていると思わない?まあ「まじめにやれ!」なんて演出がお上品に感じられるようなドギツイ内容だけどさ。あれもあれでカウンターパンチっていうか一種の懲罰なんじゃねーかって気がするね。
K
遥や水月、茜…いや遥の両親や慎二なども苦悩と苦労をしているのを見ているのに、マナマナに汚物を口で処理をしてもらったりするよーな選択を選ぶって事は、それなりの覚悟はできてるんだろーなあ?…そんなところか?
C
まああのシナリオが懲罰のためだけに作られた、とか言うつもりはないけど、選択肢といいちゃんと忠告はしているし、その忠告を無視して危険領域に踏み込んだんだから、それなりの結果は覚悟しないといかんでしょ。そういう状況・演出を無視して、あたかもシナリオが悪いだけのように書くなら「確信犯で選んだくせに随分身勝手だねえ」って思いもするよそりゃ。
K
まあメインシナリオで「選べなかった」フラストレーションによって、そういうアンテナが機能しにくい状況になっちまってたのかもしれんけどね…
C
そこは前回も言ったように考慮せにゃならんけど、それでもあまりに確信犯的な選択肢を、確信犯的に選んだ自分の行為を完全に忘却するのはやはり身勝手じゃないかねえ。
K
なるほど、だいたい状況はわかった。じゃあ次回はザバイバーズ・ギルトでいくの?
C
う~ん、もしかするとその準備段階として「鳴海孝之=文脈依存型」という見方について説明をするかもしれないね。
K
じゃあ決まり次第ってことで。再見~。
C=張紘 K=金環三結
K
さて、それじゃあ「君が望む永遠~主人公の評価と「選べない」苛立ち~」の続きを話すとしますか。
C
「金環三結」って聞くとさあ、なんか「金銭感覚」を連想しないか?
K
ハァ?寝言言ってる暇があったら定期の更新でもしてろよ。
C
夜空がまぶしいなあスミス…
K
…埒があかんので先に進めるぜ。前回俺は、
1.「共犯関係」って言葉が主人公との同一化を連想させる
2.「選んだプレイヤーにも責任がある」って考え方は何とも堅苦しくないか
という疑問を提示したわけだけど、結局1の話だけで終わったよな。そこで今回は2の話をしたいんだが。
C
その「堅苦しい」って感覚は、俺の言う責任が選択全般に適用されると思うから出てくるんじゃないか?もし仮に「プレイヤーはあらゆる選択に責任がある」って言う人がいたら、俺は即座に反論するね。
K
どうな風に?
C
例えば、本当にちょっとした選択肢を選んだことが登場人物の死に繋がり、その死を残念がったプレイヤーがいたとしよう。彼に対して、「でもそれ選らんだのは君だよね?だから君にも責任はあるんだよ」という物言いは果たしていかがなものかなと。
K
「んなもんわかんねーよ!」と怒るだろうね。
C
その怒りは妥当だよ。実際そんなもん予測できねーし。
K
とすると、お前の言う「責任がある」ってのは、それに当てはまらない場合なわけ?
C
もっとはっきり言えば、明らかにオカシな選択肢を確信犯的に選んだ場合限定だね。それはさっきのと真逆で、予測してやっているわけだからな。例えば、「危険入るな」の注意書きと有刺鉄線で囲まれた工場に遊びで忍び込み、ひどい目に遭ったとするよね。これは工場だけの責任なのかな?
K
いや、少なくとも忠告を無視した責任が侵入者にはあるだろうな。
C
俺が言っているのはそういうこと。メインシナリオをすでに見たわけだし、また突飛な選択肢で「ありえなさ」を示しているわけだから、明言してないにしても忠告はちゃんとしているわけよ。あ、念のため言っておくけど、その忠告を作中で明言した場合(「ここからヤバいシナリオが始まりますよ!」とか)はギャグになっちゃうんでそこんとこヨロシク。んで、それを無視した先のシナリオがひどい内容だからと言って、そりゃあんた予測してやってるでしょって話だよ。だから、評価するにしてもそのあたりへの言及が無いのはおかしい。
K
そりゃわからんではないけどさ、選ぶことが自明の前提となっている恋愛ADVと、現実の選択を同一視することはできないんじゃないかな
C
じゃあゲームで説明しようか?例えば、ドラクエでわざと展開を邪魔するような選択肢を選ぶ場合ってあるよね?ああいう感じだよ。で、もしそれによって話がオカシなことになった場合に、それをゲームのせいにだけするのってありえないっしょ。だってオカシいってわかっててやってるんだし。
K
でもそれって、「どうせ話は同じ方向に進むんでしょ?」という予測に基づいたちょっとした反抗みたいなもんじゃないの?
C
なるほど、じゃあもっと批評性の高いやつにしようか。今EVEっていうゲームのリメイクをやってんだけどさ、それを作ったシーズウェアって会社のソフトに「GLO・RI・A~禁断の血族~」ってのがあるのよ。
K
随分また古いゲーム持ち出すなあ。
C
YU-NOの話をあんだけしといて何を今さら…まあそれはさておき、このゲーム自体をやったことはないんだけど、設定資料集で見たらおもしろい演出があったのね。それがエンディングで「まじめにやれ!」って言葉を入れるってやつ。
K
??状況がよくわからないんだけど。
C
100%正確には覚えてないんだけど、確か主人公が序盤で館に招かれる時に、メイドか何かと車に乗って一緒に館へ向かうのよ。その車中で、いきなりレイプかなんかする選択肢があるわけ。で、それ選ぶと即バッドエンドになって、画面に「まじめにやれ!」ってのが出てくるわけ。おもしろいっしょ?
K
要するに、そんな脈絡のない選択肢を選ぶなんてちゃんとプレイしてないっしょ?っていう製作者からのメッセージというかカウンターパンチなわけね。
C
そうそう。それを念頭に置くと、穂村シナリオのありえない選択肢とあの後の展開ってよく似ていると思わない?まあ「まじめにやれ!」なんて演出がお上品に感じられるようなドギツイ内容だけどさ。あれもあれでカウンターパンチっていうか一種の懲罰なんじゃねーかって気がするね。
K
遥や水月、茜…いや遥の両親や慎二なども苦悩と苦労をしているのを見ているのに、マナマナに汚物を口で処理をしてもらったりするよーな選択を選ぶって事は、それなりの覚悟はできてるんだろーなあ?…そんなところか?
C
まああのシナリオが懲罰のためだけに作られた、とか言うつもりはないけど、選択肢といいちゃんと忠告はしているし、その忠告を無視して危険領域に踏み込んだんだから、それなりの結果は覚悟しないといかんでしょ。そういう状況・演出を無視して、あたかもシナリオが悪いだけのように書くなら「確信犯で選んだくせに随分身勝手だねえ」って思いもするよそりゃ。
K
まあメインシナリオで「選べなかった」フラストレーションによって、そういうアンテナが機能しにくい状況になっちまってたのかもしれんけどね…
C
そこは前回も言ったように考慮せにゃならんけど、それでもあまりに確信犯的な選択肢を、確信犯的に選んだ自分の行為を完全に忘却するのはやはり身勝手じゃないかねえ。
K
なるほど、だいたい状況はわかった。じゃあ次回はザバイバーズ・ギルトでいくの?
C
う~ん、もしかするとその準備段階として「鳴海孝之=文脈依存型」という見方について説明をするかもしれないね。
K
じゃあ決まり次第ってことで。再見~。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます