王立宇宙軍~オネアミスの翼~ 

2006-05-21 21:52:06 | レビュー系
今さらのように、「王立宇宙軍」を見る。


なるほど、おもしろい。海外でも受けが良いというのは知っていたが、その理由がよくわかった。というのも、宇宙と宗教というテーマも描かれていたからだ。そういえば、帰ってきた宇宙飛行士が信心深くなった、という現象もあったんだっけか(山折哲夫『神と仏』)。おそらくそういった話を取り込んでいるのだろう。


またそれだけではなく、宇宙開発計画の是非も扱われていた。すなわち、「そんなことにカネ使うくらいなら貧民救済しろ」といった下からの要求、あるいはそれを外交の道具に使おうとする上の思惑、それらの間に挟まれ、宇宙に行くという行為を達成しようと意気込む主人公達、という構図になっている(ここで主人公達が正義とかではなく単純に生き生きとした連中として描かれているところに好感が持てる)。それとはまた違った視点から宗教が絡んでいる、という具合。そして、歴史家になりたかった上官が人類の発展と戦争について語るシーンも印象深い。


テーマとしては、既に20年近く経過したこともあり、手垢のついた印象があるかもしれない。しかしこの作品には、そんな「古臭さ」を不快に感じさせない何かがあるように思う。


画像や演出については、様々なところで批評がされていると思うので詳しくは書かない。ただ、20年前の作品とは思えない作画レベルだと感じた。また、理由はわからないけれどロケット打ち上げ場所が変更になったことでドタバタする時の階段の音は、(音楽なしに)それだけでシーンのテンポをよくなっているし、シロツグ(主人公)が追われるシーンの演出もよくできていたと思う。


などと偉そうに書きながら、実は仕事でパソコン使いつつ横目で一度見ただけだったりする(ぉ)冒頭に出てきたのは赤ん坊の泣き声か?(それはそれで大きな意味がある)といった疑問もあるので、今度は腰を据えて見直したいと思う。

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