森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ヤブガラシ 1

2011年09月02日 | 自然観察日記
ビンボーカヅラともいわれ嫌われ者の一つ、ヤブガラシです。どこにでも生えている厄介者で、藪をも枯らすほどの勢いで覆い尽くしてしまうつる性植物。それでも花はなかなか捨てがたい味を出します。けっこう可愛いではありませんか。小さい花ですが、オレンジ色に咲き出して、次に桃色に変わります。さらに過ぎると白くなって目立たない状態になります。

ヤブガラシ 2

2011年09月02日 | 自然観察日記
少し分かりにくいのですが、雌しべの長さが橙色花→桃色→白花と次第に長くなるのがわかるでしょうか。雄しべは桃色花の段階ではもう落ちてしまっているようです。蜜の分泌も認められてポリネーター(花粉媒介者)を呼び寄せます。受粉させるときに雄しべと雌しべが一緒に無いほうが良く、最初に雄しべの花粉を付着させそれを脱落し長い雌しべで花粉を受け止めるという戦略のようです。巧みですね。