森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

モウセンゴケ 1

2011年09月19日 | 自然観察日記
モウセンゴケはもともと赤い色素を多く持つ種ですから紅葉というのは相応しくないのかもしれませんが、しかしやっぱり色鮮やかに見えます。ミズゴケのマットの上に赤く点在する風景も湿原の景色の一つ。小松原湿原はモウセンゴケの個体数が多い気がしました。

モウセンゴケ 2

2011年09月19日 | 自然観察日記
近づいて観察してみるとモウセンゴケも紅葉しているようです。緑色の部分がほとんどありません。赤い色素が多いとはいえ葉緑体が勝っている部分があって腺毛の基部などは緑色になっているものです。
食虫植物は湿地に生息しているのがほとんどです。なぜでしょうか。高山湿地はも腐植などの分解が進まないために栄養不足になるのですね。そこで小さな昆虫を捕まえて消化分解して不足の栄養素を吸収するという説明になります。もっとも必要なものはタンパク質のもとになる無機窒素です。
独立栄養と位置づけられる植物もよくよく調べるといろいろなアウトサイダーが存在します。寄生植物、半寄生植物、腐生植物と食虫植物ですね。一筋縄ではいかない植物の世界、奥が深くて興味が尽きません。