森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

フォッサマグナ断層露頭

2011年12月16日 | 風景
雪が降る前に来年の観察ガイド候補地を捜し歩いています。先日糸魚川地内に出向いていくつか歩いてみました。フォッサマグナといえば日本でもっとも有名な大断層糸魚川静岡構造線です。その路頭が見られる場所があると聞いて訪ねてみました。フォッサマグナパークという名称で雨飾山へ向かう沢(この沢を根知谷といわれています)の入り口根知にあります。
路頭はが見られる位置へは歩きやすい歩道が整備されていて散歩にはちょうどいいです。写真の白い線で描かれているのが断層面の目印です。左側が古生代の変ハンレイ岩と右側の新生代中新世中期の安山岩が、幅約2mの断層破砕帯を境に接しています。地質学に関しては門外漢ですから説明書きを見ながら納得してきました。この線が日本列島の大断層線で、日本列島中央部のぽっきり折れている断面だということを考えるととても不思議な気がしました。
(日本列島は中央部が真っ二つに折られる形でアジアから離れた。折れた原始日本列島の間には日本海と太平洋をつなぐ海が広がり、新生代にあたる数百万年間、砂や泥などが堆積していった。そして数百万年前、フィリピン海プレートが伊豆半島を伴って日本列島に接近した時に、真っ二つになっていた列島が圧縮され始めた。この時、間にあった海が徐々に隆起し、新生代の堆積物は現在陸地で見られる地層になったと考えられている。)糸魚川フォッサマグナミュージアム資料より

枕状溶岩

2011年12月16日 | 風景
大きな枕状溶岩も見られます。周りは土砂が積もり草木が茂って覆いかぶさっていたものが根知川の浸食でむき出しになったものです。太古の地殻の変動を想い馳せるには十分な存在です。

フォッサマグナパーク歩道

2011年12月16日 | 自然観察日記
露頭に向かう散策路がちょうど紅葉の季節でした。糸魚川は長岡よりかなり南国なんですね。紅葉のタイミングが1週間くらいはずれているような気がします。南北に長い新潟県は植物のフロラだけでなく気候もかなり違っているようです。