森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

オオミドリシジミ ①

2013年07月16日 | 自然観察日記
撮ろうと思ってもなかなか取れないのが動くものの写真です。ましてやゼフィルスの一種のミドリシジミをカメラに収められるとは幸運も幸運という感じで、一人興奮気味に被写体を追ったものです。
胎内の荒川沿いにそびえる高坪山に入った時のこと。ここは低所にもかかわらず図なの良質な林が広がっている場所で有名ですが、それを一目見ようと出向きました。のぼりからなかなかの急登で息を切らせて稜線に出て、一息入れながら緩斜面を登っている途中にオオミドリシジミの乱舞する姿に出会い見上げていると、その中の一頭が目の前のササの葉に止まりました。あわててカメラを取り出そうとすると、再び3頭で入り乱れて飛び回ります。縄張りを争っているような行動に見えました。一騒ぎあると再び同じような場所に降りて翅を休めるという風情ですから、カメラチャンスとばかり狙うこと数分、まずまずの絵が取れました。デジカメですから像は甘いですね。しかし、私としては記念すべき一枚になりました。美しい蝶です。

オオミドリシジミの乱舞

2013年07月16日 | 自然観察日記
この時は2頭のシジミチョウの乱舞です。回転しながら次第に上空に行ったかと思うと急に方向を変えて、あるいは近くの葉に止まったり、新たな個体が出てきて3頭でくるくる回転しながら飛んだりしています。雄同士の縄張り争いとみるのが自然なんでしょうね。

オオミドリシジミ ②

2013年07月16日 | 自然観察日記
ミドリシジミの仲間をゼフィルスといいます。樹上性のシジミチョウの仲間の総称で、ギリシャ神話の神の名前が与えられています。私が若い頃に夢中になった蝶で鈍行列車に乗って他県まで採集しに行った記憶があります。魅入られたんですね。今はその熱は冷めていますが、やはり目の前に現れると昔を思い出します。雄は輝く緑色をしていますがメスは概してじみです。しかし、翅の文様が4種ほどあってO型A型B型AB型と人の血液型に似た区別が出来るのが面白いところです。日本には20数種が生息しているとのことです。そういえば里山フィールドミュージアムにも生息しているはずですが、だれも確認していないのが問題ですね。標本もありません。展示標本くらいは作る必要がありそうです。