森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

キンコウカ 群落

2013年07月29日 | 自然観察日記
これから柿を迎えるキンコウカは一番下の下ノ代という湿原からたくさん見られます。中ノ代・上ノ代湿原にもかなりの量がありました。花盛りの頃はおそらく黄色の絨毯になるのではないでしょうか。今年は7月下旬から8月上旬。私は渓流釣りに興じた経緯もあるためか、キンコウカはこういう湿原ばかりでなく水がしたたり落ちるような濡れた崖にもよく見られるため、経験的には岩場の花のイメージが強いのです。ここは開放的な平坦な空間で渓谷の狭い入りくんだ環境とは著しい差があるように思います。それ差を埋め合わせているのがミズゴケなのだろうと考えています。ミズゴケはヌマガヤやツルコケモモなどが生育する基盤になっていて厚く重なり合っています。黄色の絨毯というとニッコウキスゲが思い浮かびますが、この小松原質原には全く見られません。

キンコウカの花

2013年07月29日 | 自然観察日記
キンコウカの花をまじまじと観察しました。ユリ科の花ですから3数性の花です。澄んだ黄色一色の花はとても美しいもでした。今回特に目に止まった雄しべです。花粉を出している雄しべは基部が太くて何か鳥など動物を連想する形状をしています。あるいは中央の雌しべを守る兵のようでもありますね。有毒植物ということになっています。