森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

サクラの根から花が・・

2014年05月05日 | 自然観察日記
花見山公園の坂道を登っていくと法が崩れて植栽されている桜の古木の根がむき出しになっているところがありました。その根を観察すると面白いことが起こっています。下方に伸びる根が途中から枝に変化して上向しその先に花を咲かせているのです。教科書的には根には下方向に向かう+屈地性があるとされていて、上に曲がることはありません。それが、途中から茎に転化していました、面白いですね。細胞の融通性が高いため、土砂が崩れ根がむき出しになったことによる分化の方向を変えたという現象です。今話題のスタッフ細胞ではありませんが、分化した細胞が脱分化し新たな形態形成を行った例になりますね。細胞にストレスや環境を変えると未分化な細胞になることはあるように思う一人です。