森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

シラネアオイ

2014年05月14日 | 自然観察日記
公園においでいただいた方から質問が多いのが「シラネアオイが咲いていますか?」というもの。残念ながら現在の里山エリアでは自生は確認できていませんし、植栽もしていません。そう説明し近くにある雪国植物園をお勧めして花を見ていただくようにしているのですが、最近分かったことで私のいるフィールドミュージアムの目と鼻の先に大量に栽培されている方がおられます。道路わきで誰でも気楽に立ち寄れるように作られていますから先日お邪魔してみました。広さ5~6aはあるでしょうか、木立の下に畑状態で栽培されていました。いささか山で見る自然の姿とは程遠く少々興ざめな感は否めませんが、圧巻といえば圧巻です。

シラネアオイ 花

2014年05月14日 | 自然観察日記
これが本当に自生している種なのか・・と驚かされる花です。園芸種としても実に完成度の高い種ではないでしょうか。このシラネアオイは実は私が子供のころには東山や西山にもごく普通にあった記憶があります。若かりし頃子どもたちを連れて米山の山麓でテントを張って一晩過ごした頃がありますが、そこで見見たシラネアオイの大群落には驚嘆したものです。しかし、今はものの見事に里山環境の自生個体は姿を無くしてしまいました。おそらく、ここ丘陵公園のフィールドミュージアムエリアにも自生する個体は存在したのでしょうが今は見ることができなくなっています。
話はそれますが、その野営をした時のこと。何か山菜があるはずとろくな準備をしないで入山したものの、なぜかテント場周辺では食べられそうなものが見つからず、苦肉の策でヨモギを摘んで味噌汁にして食べさせました。大ブーイングが出たことは言うまでもありません。今にして思うえば笑える懐かしい思い出です。