森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ニワウルシの林

2014年11月21日 | 自然観察日記
車を走らせていて時々気になるものがあると停車し写真を撮ったり観察したりするため昔から同乗者があきれ顔になるので多くは一人で出かけることが多いのです。ところが最近は些細なことがあって以前ほど出かける機会がなく、それに比例して眼力も落ちてきたようでやや不安な日々を送っています。運動選手がそうであるように絶えず練習をしていないとレベルの維持ができないのと同じ理由です。
そんなことを感じながら車を走らせていると気になる林が目に入りましたので車を止めてみました。おそらく放棄した畑地に径10~20cmほどの亜高木が立ち並んでいます。意識的に栽培しているふうでもないのですが若い木がたくさん生えています。見た目高く売れそうな樹種でもなく自然発生的に生じた林なのでしょうか。近づきながら頭の辞書をめくって検索してたどり着いたのがニワウルシ。この木を意識するときは大体高木です。独特な種子がたくさんついているのが目に入り気づくのですが、今回は実を実らせるほどの高木ではありません。

ニワウルシの葉痕

2014年11月21日 | 自然観察日記
疑問に思ったので車を止めたわけでニワウルシというのがなかなかでてきませんでしたが、若い木の葉痕を観てニワウルシと確認できました。笑っているような感じの独特な葉痕は印象的ですね。樹肌の質感なども思い当るものがあります。

ニワウルシの葉

2014年11月21日 | 自然観察日記
大型の複葉です。似たような葉が多いのでしばしば間違えてしまいます。単葉よりは複葉の方が大型にするには利便性がいいと考えざるを得ないのですが、明確な理由付けができません。
ニワウルシは大陸からの帰化種でかなり広範囲に野生化しています。平地の土手沿いなどで大木の林を見たことがあります。別名シンジュ。雌雄異株。ニガキ科。材を何かに使ったのでしょうか?残念ながらこの木の利用を聞いたことがありません。