3月中旬、残雪のある里山フィールドミュージアム内をスノーシューを履いて歩きました。その時に出会った樹です。樹肌で大体は見当がつくのですが、この時は全く別のものを連想していたのですが、どこか変。よくよく観察してみると驚きました。周囲に沢山あるのですが、これほどの巨木を今まで見たことがなかったので唖然としました。何だと思います?
太い茎ではあってもよく見ると棘がところどころに残っています。実はタラノキです。茎が10cm程度のものはしばしばみていますが約30cmものタラノキに出会ったのは初めてです。この種にとってはすごい巨木です。これは丘陵公園の宝になるかもしれませんね。うっかり切られないようにしなくてはいけません。
平均的ですがやや大きめのタラノキです。先の大木のある場所から少し離れたところにある個体です。公園という環境ですからここまで成長できたのかもしれません。そもそもタラノキは人里近い森の周辺部に見られる種で、日当たりのよい草原などでは若い芽生えが沢山あって山菜取りの対象になっています。タラノキの生育する範囲に野ウサギが生活するともいわれていて、雪解け後に見るとタラノキのウサギによる食害跡がたくさん見られます。重要な食糧なのですね。タラノキの芽を山菜として血眼になって探して食べるというのは日本人くらいなのだそうです。最近では枝ごと刈り取っていくとか。いくら旺盛な繁殖力でもかなりのダメージがあるのではないでしょうか。野ウサギにとってもかなり迷惑なことでしょう。