新潟とは環境の異なる地域の植物を見るのが楽しみの一つになって、今回は茅野から麦草峠に向かう途中にある横谷渓谷沿いの散策道を歩いてみました。鬱蒼とした木々の間を流れる恵子にはいくつかの滝があって観光名所になっています。私は滝よりは草木に魅せられて一時の時間を楽しみます。初めて観るものあり、新潟にもあるものもあり、またごく近縁でも異なるものを確認しながら楽しい勉強になりました。
夕刻の散策で曇り空。高木の生い茂る渓谷沿いは老眼の目ではうまく識別できないものも多くもう少し多くの時間がほしいところ。渓谷沿いにクマシデが実をたわわに実らせているものがありました。この樹は決まって沢沿いで見かけます。トチノキ同様水が好きな種なのでしょう。
温泉旅館の泉質は含鉄泉。渓谷のところどころに酸化鉄の沈着した場所があって、ここはかなり鉄分の多い水質のようです。しかし、磐梯山の脇を流れる赤い川に比べれば程度は軽微。水中の生き物にとってはこういうことが大きな制限要因になるのですが、陸上の植物はそれほどの問題ではないのかもしれません。