奇形ナスの脇には少数の魚類の展示があってそこにはギバチもいました。私は見るのはこれが初めてで、貴重な体験をさせてもらいました。全身像をカメラに収めようと機会を伺いましたがなかなか出てきてくれません。一見ナマズに似ていますがやや小型。近縁のやや小さいギギは子供の頃に近くの川にいましたから捕まえた経験もあります。いずれもひれが鋭く扱いを間違えるとけがをする魚で、ギギは「さちんこ」などと呼んでいた記憶があります。ともに絶滅危惧種で今は風前の灯火の魚種。月山湖は人造湖ですが環境はかなり自然度が保たれているように見えましたから、この近くで生育しているのなら力を入れて保護してほしいと思いました。
北横岳ロープウェイを降りて「坪庭」を歩き始めると真っ先に目に留まったのがこのシロバナヘビイチゴです。今年志賀高原で出会えるだろうと予測していたのですが果たせず、思いもかけない場所での出会いでした。ここにはかなりの個体数があり、ちょうど花の季節ですからとても目立ちます。ヘビイチゴといってもオランダイチゴの仲間で栽培イチゴの原種ともいえるもの。果実はとてもおいしいという印象です。30・40年もの昔志賀高原で食べたのが最初で最後ですがその時の感激が今でも思い出されます。もう少し高山に生育するノウゴウイチゴも美味しい野生のイチゴですがこの種もそん色はないと思います。是非もう一度味わいたいと思っています。
やや日当たりのよい草地に多くの個体があるように見えます。ここは海抜1600ⅿほどですから花期がやや遅いのだともいます。冬場はスキー場として利用される場所ですから、リフトやゴンドラの下部の草地は絶好の生育場所になっているのではないでしょうか。