森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

モウセンゴケ群生

2017年01月02日 | 自然観察日記
栗駒山の植物についてもう少し続けます。
モウセンゴケのまとまった群落がありました。イネ科植物などが生育するミズゴケ湿地に見られました。モウセンゴケの葉につく腺毛が赤みを帯びていますがそれがたくさんあつまるとなかなか美しいもの。あまり見られない光景です。モウセンゴケは山地の湿地や湿り気のある斜面などによく見られる食虫植物で新潟を含め東日本北日本には珍しくもない種なのですが、食虫植物という生態はやはり不思議なものです。北日本には多くても西日本では絶滅危惧種に指定されている県も多くあるそうで、生育できる環境が急速に減ってきているようです。

モウセンゴケの葉

2017年01月02日 | 自然観察日記
群落内の葉の向きはかなり不揃いでてんでばらばら。周囲にほかの草の茎や葉があって素直な生育ができないのでしうか。あるいはあらゆる方向から飛んでくる小昆虫を捉えるようとしている適応なのでしょうか。見た目は虫を捕まえている葉がなくあまり効率のよさそうな仕組みでもない気がしましたが、これほどの大きな群落になるには栄養の補給はしっかりできているはずです。

モウセンゴケの葉 拡大

2017年01月02日 | 自然観察日記
モウセンゴケの腺毛を拡大して観る機会はあまり多くないと思いますからのせました。この造形を生み出してきた過程を考えてみるのも面白いものです。自然観察は老化防止には最適なものだと自負しています。