森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ザゼンソウ

2017年04月01日 | 自然観察日記
今日から四月。気分を変えて、最近出歩いてみて来た草花の話題にしたいと思います。
雪が少ない年といえど長岡は比較的遅くまで残雪があり春は遅い場所。比較の意味で言うと平均気温の低い長野よりはかなり遅れて春の花が咲きます。そこでまずは雪のない群馬県に行って早春の花々を探してみました。あいにく訪れた日が寒さのぶり返しで期待していたものに出会えず、せめて心をいやしてくれるだろうと以前訪れたことがある前橋市の沼の窪のザゼンソウを見てきました。ザゼンソウは本当に早い花ですから、寒さがぶり返したとはいえ沢山花を見ることができました。しかし、あいにくの天候で訪れる人はまばら。おかげで静かな散策になりました。
ザゼンソウは湿地の花というイメージがあるのですが、沼の窪の群生地は一部湿地環境になっている場所はありますが、かなりの部分がスギの植林地の林床になっていて決して湿地とはいいがたい場所に生育しているものも多々あります。

ザゼンソウの花

2017年04月01日 | 自然観察日記
ザゼンソウは早春に咲く花です。独特な臭いを持つ花で、悪臭という表現をすることもよくあります。もちろんこれは虫を呼ぶためのものと考えられますが、寒い季節は訪れる虫は決して多くないと考えれらますから受粉にはかなり苦労しているはずです。自家受粉もしないとのこと。もう少し昆虫が多く出てくる季節に花を咲かせれば良いものと思ってしまいます。

ザゼンソウの新芽

2017年04月01日 | 自然観察日記
花にわずかに遅れて新芽も伸び始めてきました。この葉は成長するとかなり大型の葉になります。花の大きさから想像する成長しきった葉の大きさのアンバランスさに驚かされるかもしれません。同じことがミズバショウにも言えて、花を知っていても葉を知らない人が多いために夏場はザゼンソウやミズバショウの存在に気づかないケースがままあります。