園内は広く中国式庭園やハーブ園などもあり日本の種だけが展示されているわけではではありません。規模は大きくないもののエリアが区切られています。ハスはサワギキョウなどと一緒にありましたからあまり生態にはこだわりがない感じです。もちろんインド原産の種ですから植栽されたもの。いわゆるレンコンではなくハナハスといわれるものでしょう。花も葉も小型です。レンコンは地下茎が肥大する系統です。ハナハスは先端の地下茎がやや肥大する傾向がありますがほとんど肥大しません。
実はこのハナハスを取り上げたのは花にモリアオガエルが潜んでいたためです。モリアオガエルはれっきとした在来種。ハスの花にはお釈迦さまというのはしばしば聞く話ですが、カエルが鎮座している姿はなかなかないのではと思います。くつろいでいるのでしょうか、かなり大きな個体です。一般には虫が飛んでくるのを待っていると考えるのでしょうが面白い光景でした。もちろん初めて。
こういう姿はときどき見るものです。虫がカビに侵されています。冬虫夏草というきのこの仲間がいますがそのグループにするのでしょうが門外漢で詳細は不明です。ただ、カビや冬虫夏草の胞子が目的の虫に付いたときは恐ろしい速さで発芽成長しあっという間に体内を犯してしまうのだと聞かされたことがあります。真偽ははっきりしませんが、草に止まったままの状態でカビにやられている姿を見るとあながち嘘ではなさそうです。生き物の世界には何と不思議なことが多いことか、またまた感心させられます。