何度も取り上げてきたモミジカラマツです。弥陀ヶ原にもあったという証に載せています。この種も北方系の種ですからオニシモツケなどと似たような分布を持つと思います。亜高山や高山帯の適湿の場所にみられます。昔、魚沼の奥、未丈ガ岳の調査をしていたとき沢を詰めていたときに綺麗なモミジカラマツの群落に出会い感激したことを思い出します。この時はイワナ釣りも行っていてかなりの釣果でしたから、モミジカラマツの花とイワナが結びついてしまい花を見るとあの沢のイワナを思い出してしまいます。
キンポウゲ科の花は花弁がないものが多くあります。カラマツの仲間はさらにがくもない花(実際は草落性)です。代わりをするのがおしべ。一応目立ちポリネーターを引き寄せる働きをするものは用意されています。ところでおしべといっても花粉が目立ちません。果たして機能しているのかどうか?もっと調べなければならないようです。
金平糖のような実はキンポウゲ科の種の一つの特徴です。めしべの先端が2つに分かれていることが分かります。枯れて付着しているおしべには葯が見られますから、この中で花粉が形成されていることは分かります。花粉の色はかなり薄いのでしょう、開花している花では花粉に気づくことはまずありません。