大型の草本ばかりでなく小さなものも見逃しません。季節的に乾き気味の場所ながら基本湿地と思われる場所にはタテヤマリンドウが花を咲かせていました。ちょうど花の季節でミヤマリンドウとは異なりスラっとした草姿で迎えてくれました。
立山弥陀ヶ原のタテヤマリンドウは白い花がほとんどです。かつて北アルプスの薬師岳を登っていたときは青い花がほとんどでしたからその違いが何なのか面白い現象です。立山と薬師岳は多少距離は離れているとはいえ同じ尾根筋にある山です。
小さな草ですから高径草本内では適応できません。背丈の低い草本が生い茂るやや湿り気のある場所にはかなりの高密度で生育しています。タテヤマリンドウは越年草で夏場花が咲き秋に種子を散布すると直ちに発芽し幼植物の状態で雪に埋もれて冬を過ごします。春に成長をはじめ夏に再び花を咲かせるという生活史をもちます。