弥陀ヶ原ホテルの脇にはオニシモツケの群生する窪地がありちょうど花の盛りのタイミング、立派な景観が広がっていました。ところが、ホテルの裏側に相当するためにこれに気づく人はほとんどいません。散策路もなく簡単には近づけない環境ですからひっそりと存在しています。
オニシモツケは深山の沢筋に大きな群落を作っていることがよくあり、亜高山帯では珍しい種ではありません。新潟県内でも規模の大小をいわなければブナ帯の沢に入ればかなりの確率で見つかると思います。草丈は1ⅿを超す大型の多年草で同属のコシジシモツケをさらに大きくした花序を持ちますから「オニ」といわれても仕方ないのかなぁという感じです。
細かな花が無数についています。ボリュウムのある花序は圧巻。開花すると純白で素晴らしい色彩ですが、まもなく花弁が散り終わった花が出てくると濁った白さになりますから、全体的にはくすんできます。純白の群落はなかなか出会えないものです。