森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

登山道わきのササ枯れ現象

2018年06月11日 | 自然観察日記
筑波山の山頂に近いエリアに広くササの枯れた場所がありました。スズタケでしょうか?ササ類が密生すると他の草本類はまず生育できません。高木層も実生ができませんから世代交代もできなくなってしまいます。登山していてもササ類の生い茂る場所は単調で展望も悪くあまりうれしくないものです。ササがない山がどんなに素晴らしいか沢山経験しています。しかし、ササも自然の一部。意味があってそこに存在していると認めなければなりません。そのササ類(竹類も)にはどうも開花に60年とか80年とかの周期性があるようです。開花結実するとその群落は枯死するようです。びっしり生育しているササ群落は地下茎でつながっている同一個体と考えられますから、広い範囲に開花結実現象が起きると翌年以降にそこが枯死しササがないエリアになります。そうすると今まで眠っていた埋土種子が一斉に発芽し思いもかけない豊かな植物相が形成されると考えています。筑波山のこのエリアにまもなく美しい花が再生するかもしれません。

スズタケ?

2018年06月11日 | 自然観察日記
間違えている可能性もあるのですが、ススタケというササが花をつけるタイミングになっていいるようです。部分的に昨年に開花して枯死しているエリアがあったり、今開花中のエリアがあったりでササの大群落もいくつかの個体で構成されていると考えると納得がいきます。去年死んだ個体群はと今年開花している個体群は別個体。しかし、元は同じ親からできた兄弟にあたると考えてみました。

イワタバコ

2018年06月11日 | 自然観察日記
新潟県内にはほとんど見られないイワタバコが稜線上の陰になっている岩場にへばりついています。花は夏ですからまだまだ先。昔々の学生時代に南アルプスの奥深い沢でびっしり生えたイワタバコがいまだに目に焼き付いています。