森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ヒメコウゾの雌花

2018年06月20日 | 自然観察日記
しろ池に向かう雑木の林は様々な種が見られます。ヒメコウゾもその中の一つ。花が咲いている時期で雌花と雄花の観察には最適な状態でした。雌雄同株の種ですが、花は別々で枝の先の方に雌花が付きます。クリを小さくしたようなとげとげの球体が雌花序。赤紫の棘のようなものがめしべの花柱ということになります。受粉後橙色の果実になるのですが、クワの仲間でおいしそうに見えますが口に入れると大変なことになります。確かに甘く一瞬はいいのですが、その後が固い棘のような花柱があちこちに刺さってなかなかとれません。でも一度は経験しておいた方がいいのかもしれませんね。有毒ではありません。

ヒメコウゾの葉

2018年06月20日 | 自然観察日記
クワに似ています。葉の切れ込みもあったりなかったりでかなり変化しています。半つる性の落葉低木。樹皮から紙を作ることができるそうですが、産業としての和紙の原料のコウゾはヒメコウゾとカジノキの雑種なのだそうです。