本州以南の山野の縁などに普通に自生する低木。湿り気が好きですから窪地に生えていることがおおく、薮地の主要な構成種になることがしばしば。茎に太い髄があり、この髄を利用して学生時代実習実験で顕微鏡のプレパラートを作るとき資料の切片を作るのに利用したものです。筑波山では個体は多くなく登山道の脇に高木の下に生育していた個体を観察しましたが、こういう感じで生育しているニワトコを観ることがなくかなり奇異に感じたものです。
エングラーの体系ではスイカズラ科になりますが、APG体系ではレンプクソウ科に位置づけられます。その理屈を理解していませんが、小さい花を多数つけるためスイカズラ科ということさえあまり理解していなっかった種です。しかし、一つ一つの花を観るとなかなか味のあるものです。薄黄色の花弁は5枚で反り返っている姿が面白い。おしべは5本。夏のはじめに赤い実が沢山つきます。