森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

マルバネコノメソウ

2019年04月13日 | 自然観察日記
清澄山とそれほど遠くない養老渓谷も歩いてみました。歩いた範囲は岩畳の川底で流れる水量はあまり多くなく穏やかな流れです。しかし、両岸は切り立ちかなりの高さがありますから川面にはそれほど多くの日差しは入りません。あまり植物が生育するには好適地とはいえず見られる種も多くありませんでしたが、その中でネコノメソウ属の種が2種ほど目に留まりました。
マルバネコノメソウと思われる種がかたまって生育している場所に出会いましたが、住みやすい環境がないためか生育している個体は少な目でした。
ちなみにマルバネコノメソウは近畿以北から北海度に自生するようですが、新潟県にの記録を見るとごくわずかに採集されています。自生地点がごく稀で阿賀野川沿いや苗場の山頂付近です。県境からわずかに新潟県内には入っていない場所の記録が目につき、県内には自生していないに等しい状態でした。

マルバネコノメソウの花

2019年04月13日 | 自然観察日記
葉は小さくほぼ円形で花を構成するがくが横に開出していることからマルバネコノメソウと考えています。(花弁はなく蕊の脇にあるものはがくです。)この個体の花はまだ完全に開き切らない状態のようです。見極めにくい似た種にコガネネコノメソウがありますが、この種のがくは黄色い色をしていることから区別できるのではないでしょうか。

養老渓谷の崖と流れ

2019年04月13日 | 風景
右下に伸びるのは舗装された歩道です。川の中に魚などの生き物の姿がほとんどありません。カエルの類も全く見ませんでした。エチゴの里山ならアカガエルが大量に産卵しているような水辺も全く気配がありません。最後にようやく小さな魚影を見ましたが少し寂しい渓谷です。