崖から垂れ下がったヤブツバキが目に留まりました。新潟ではヤブツバキの生育するところはほぼ海岸近くで山の奥深くで見ることはありません。しかし、ここは房総で山奥と言ってもそれほど海岸から離れているわけでもありません。一帯が照葉樹林帯ですからこれを構成する樹種でもあり普通に自生していました。
ヤブツバキの花は大きく開くことはありません。花糸が白いのも特徴です。新潟にはユキツバキという種も生育しています。両種の混在するエリアに雑種とされるユキバタツバキという種が見られますが、房総はそういう厄介な問題が生じないエリアでどこか安心して観察できる自分がいました。いつもはツバキの花にあまり引き込まれないのですが、この花はとても美しく感じました。