森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ズダヤクシュ

2020年11月25日 | 自然観察日記
今までズダヤクシュを見るときはほぼ群生していて単独で生育している場面には出会った記憶がないように思います。したがって単独で生育している姿を見ると新しい種にでも出会ったのかと錯覚してしまうほどです。湿ったところに群落を作って生育しているのではなく樹林下の散策路脇にポツンポツンと生育していました。比較的湿った環境かなという雰囲気はあるのですが、それほど湿潤でなくズダヤクシュがあまり好まない渇き気味な場所なのでしょうか。

ズダヤクシュノ蒴果

2020年11月25日 | 自然観察日記
花後の果実(蒴果)は遅くまで残りまた独特の形質をしていますから、これを見つければすぐにズダヤクシュとわかります。ズダは喘息のこと。喘息に効く薬として古くから利用されているようです。

ズダヤクシュの葉裏

2020年11月25日 | 自然観察日記
里山にはない種で深山から亜高山帯で見られます。果実がない株を見たときは何だろうと思いました。ユキノシタの仲間というのはすぐに分かるのですが、きちんとした5角形の葉です。葉裏は度も見ながらズダヤクシュに近づいていきました。果実を持つ個体に出会い一件落着です。