森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

リュウキュウイトバショウ

2021年03月02日 | 自然観察日記
野生のバナナで現在の栽培品のバナナの祖先型の種の一つだそうです。琉球ではこの葉から糸を取り出して芭蕉布をつくっていたのでこの名前があるようです。大きな草本で見上げると花序が一つ垂れさがっていました。

リュウキュウイトバショウの花序の上部

2021年03月02日 | 自然観察日記
いわゆるバナナが付いています。野生種ですから内部には沢山の種子が入っていて食べやすいものではないと思われます。この仲間は単為結果という受精しなくて果実を実らせるという性質が時々見られるそうでその無種子の個体がクローンで増やされ食用のバナナに改良されてきたのです。

リュウキュウイトバショウの葉

2021年03月02日 | 自然観察日記
リュウキュウイトバショウは他のバナナの仲間に比べ直立性が高いのだそうです。葉は包むなどの材料に使われたりできるのですが、なんといっても琉球では糸を取り出すものに利用されていました。しかし、一反の芭蕉布作るのに200本のイトバショウが必要で非常な重労働だったという説明がありました。継承する人が非常に少なくなっているという話です。