ムラサキタカネアオウアギソウともいわれるシュロソウ属の仲間です。経験的な感覚で日本海側の一部の高山帯に見られる種でしょうか。緑色の花をつけるグループに比べ地味な暗赤色の花なのですがそれなりに目立ちます。雨の中の八方尾根でもところどころ見られました。
遠目で見て暗赤色の花といっても近くで見ると一つ一つ色彩が異なります。咲き始めの花でしょうか、この花の内側はほぼ緑色です。花被片に赤い縁取りと中心部に丸く文様があります。めしべが3本におしべが6本。かつてはユリ科に分類されていたものですが今はシュロソウ科という区分になります。
シュロソウの高山型という位置づけですが、私はシュロソウという種をまだ確認したことがないので何とも言えません。近縁ホソバシュロソウという種も記載されています。残念ながらこの当たりの形態的な差異を見極める目がないというのが正直なところです。