森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

アカミタンポポ(キク科)

2006年11月03日 | 自然観察日記
 一年を通して散策すればどこかで見かけるのがタンポポ。ごくごく身近な野草でも有り雑草でもある。でも、愛嬌があって草遊びなどの格好の材料でありインストラクターにとっては捨てがたい存在だ。
 結構種類があって、その一つ一つを見極めるのはちょっとした勉強をしないといけない。これは、名前の通り赤実タンポポでセイヨウタンポポに比べ種子が赤く小型である。ごく普通にある。
 ところで、越後の人にはタンポポが白いという認識はないから、九州の人とタンポポ談義をさせると面白いことが起こるだろう。九州はほとんど白い花なのである。ただし、在来種の話である。

ポリネーター

2006年11月03日 | 自然観察日記
 ここは笹ヶ峰の一角で先月の中ごろの写真であるが、紅葉の盛りにまだアザミ(たぶんタチアザミ)が咲いていた。そのアザミにマルハナバチが飛来している。花粉を運ぶ昆虫をポリネーターという。
 せっせと花粉を集めている様子である。経験上花粉を運ぶ昆虫はこの仲間が最も良く見かけるし、事実自然界では最も重要な働きをしているのではないだろうか。昆虫と花との関係は様々に議論されているが、昆虫あっての花、花あっての昆虫であり、両者は利害を含めともに進化をしている存在だという。不思議な世界である。

リスの食い後

2006年11月02日 | 自然観察日記
 長岡の悠久山公園を散策していたときに見つけたもの。マツの大木が何本もあって、その周囲には雑木林が取り囲んでいる環境である。ここにはホンドリスが住んでいるのであろう、その食痕が写真のマツの実(マツボックリ)の残骸である。食べられていないマツの実と比較すると違いは一目瞭然である。
 一つのマツの実の残骸を見つけただけで、そこにはリスが住んでいるのだという想いが沸いてくる。主は見つからないけれど、痕跡だけで豊かな自然が身近にあることを再認識しほのぼのとした気分になれる。

ワレモコウ(バラ科)

2006年11月01日 | 自然観察日記
 季節外れなのか花の時期が長いということなのか、色を失っていないワレモコウに出会った。栽培されたものが逃げたような環境であったが、暗赤色の丸い花が日を浴びて美しい。
 今日から11月。思えばブログをはじめて1年になる。最初は別サイトで作成していたが、こちらに引っ越しておよそ7ケ月が過ぎた。当初のものを前のサイトに置き去りにし、upしていないから虫食い状態になってしまっている。しかし、この間取り留めのないことではあるがほぼ毎日upし続けてきた。立ち寄っていただいている人がおよそ百数十人もいることを励みに、とにかく続けている。
 これからの季節、題材を選ぶことが難しくなってくるが引き続き感じたことなども含めメモを作っていきたいと思っている。色を失わないワレモコウのように地味でもコツコツと積み重ねることが私は好きである。