森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

福島潟水鳥 2

2006年11月11日 | 自然観察日記
 コガモだろうか、湖面に突き出た木枠にほぼ等間隔で並んでいる。水鳥といえど水の上ではやっぱり冷えるのだろうか、水からあがっている風情である。細かく見ていると、整然とした並びに反して各自勝手な格好をしているのが面白い。

福島潟水鳥 1

2006年11月11日 | 風景
 福島潟に隣接する田にコハクチョウの一群がいた。落穂でもついばんでいるのだろうか、冬になるとこのような光景を「瓢湖」や福島潟に近い蒲原平野ではしばしば見かける。のどかな晩秋の一時、しかしもうすぐ厳しい冬がやってくる。
 それにしても水上の白鳥の優雅さに比べなんとも滑稽な姿に見えるのだが、仲良く無心に餌をついばんでいた。

猛禽 その3

2006年11月10日 | 自然観察日記
 もっとも近づいたときのもの。何か獲物でも狙っていたのだろうか。

注)その後、水の駅「ビュー福島潟」に問い合わせしたところ、チュウヒというタカの特徴があるということである。

「おそらくチュウヒの白化型か若鳥かと思います。
チュウヒの場合、頭から胸のあたりまで白色(っぽく見える)個体がいます。
また写真1,2枚目で見ると、翼が長く浅いV字型をしています。
体型的にもチュウヒの可能性が高いと思います。
福島潟ではチュウヒは数が見られる鳥で、個体差もあるのが特徴です。」



猛禽 その1

2006年11月10日 | 自然観察日記
 豊栄の福島潟に立ち寄った。とても良い天気でもっと時間があったらゆっくりと散策したい気分であったが、わずかな時間しかないのが残念であった。水鳥の憩いの場所でもある福島潟に上空を舞う大型の鳥を見つけた。姿形から猛禽と直感し何度もカメラのシャッターを切った。もっと近くに寄ってほしいと願うけれど思いがかなわない。
 頭部が白い。しかし、尻尾は黒いように見える。はて・・オジロワシではなさそうだし、ハクトウワシが日本にいるはずもないし・・・。オオワシにしては白い部分が多すぎる・・・。猛禽にこれに近いものは他にいたかなぁ??鳥に詳しくないのでとても歯がゆい思いである。どなたか教えていただきたいものである。

ラズベリー(バラ科)

2006年11月09日 | 自然観察日記
 ヨーロッパ原産のベリーでよく利用されているもの。かって好奇心から庭に植えたら、良く繁茂してくれる。何の手を加えなくともどんどん増えるからせっせと引き抜いて勢いを抑えないといけない。
 この種は年2回の結実を見る。6月頃の春の果実と今頃の秋というより晩秋の果実である。そういえば1本の木から年2回の収穫があるものを考えてもちょっと思い当たらない。
 この時期は庭木の冬囲いをする時期だから、その作業のときに決まって熟した実を見つけてはこれをほおばりながら仕事をする。嫌々ながらする仕事のなかで唯一元気をくれる実でもある。

実りの秋 その6

2006年11月08日 | 自然観察日記
 リンゴと洋ナシの収穫である。リンゴは実生の木に長野のリンゴ園から一枝いただいてきたものを接木して育てたフジ。しかし、病気にやられ虫にやられ鳥にやられしてようやくここまできても味がいまいちの作品である。何とか出来るという証くらいの意味でしかない。
 洋ナシは越後の名品「ル・レクチェ」で植栽して4年目の作品。今年からようやく実りだしたもので3個の収穫である。これから1ケ月くらいじっくり熟成して、柔らかくなった頃いただくことになるのだがどんな味なのか楽しみである。

スカシタゴボウ(アブラナ科)

2006年11月08日 | 自然観察日記
 道端に生える雑草でイヌガラシという黄色の花を年中咲かせているものがあるが、形態から生態をみてもほとんど同じもので多くは区別するほど意識しない。しかし、違うことは間違いないからそう扱うことにする。葉の切れ込みが多いとか花がやや小さいとか葉柄が茎を抱くとかであるが、一番判りいいのが実の形でスカシタゴボウはずんぐりむっくりしている。すらっとしたイヌガラシに比べると「ダサイ」感じである。
 近似種を比べると思うことであるが、境界線がどこなのかを思うとき区別すべき「種」というものが曖昧になってきて区別する意味があるのかどうか判らなくなってしまう。一般には自然状態で交雑しないのものは別種として扱われ、交雑がある場合は亜種,地方種,品種などとその状況に応じて判断されているようだ。
 

サカキ(ツバキ科)

2006年11月07日 | 自然観察日記
 弥彦神社の境内に植栽されていたものを撮影した。野生では越後にはないと思われる。ヒサカキとは違いこちらは匂いはしない。
 正式な神にささげる木としての「榊」である。本サカキともいう。どういういきさつで利用されるのかは判らないが、神と人の「境木」という意味があるそうである。神道にはうといほうなのでご容赦願いたいが、この木が神に関わって選ばれたことを考えると不思議な気持ちである。
 花はヒサカキよりは大きいが特にツバキ科の他種に比べて見栄えのするものではない。木の姿も地味なもので大木になることはない。そう考えると古人がどこに「神性」を感じたのか興味深いものがある。

ヒサカキ(ツバキ科)

2006年11月07日 | 自然観察日記
 常緑のツバキにヒサカキがある。海岸沿いの山地に普通に生えている。香りというより独特の匂いを発する植物である。越後では神棚に上げる「榊」の代用として利用されて年末年始にはスーパーなど売られている。
 サカキという種があって、関東以西の太平洋側に分布する。越後では神社に植栽されている以外に野生では見ない。そんなこともあってサカキの代用として利用されているものであろう。
 ところで、「ヒサカキ」は「小さくかわいいからところから『姫榊』」から来たという説と「サカキではないとする『非榊』」から来たとする見解があるそうである。 

チャ(ツバキ科)

2006年11月06日 | 自然観察日記
 常緑のツバキは冬に花が見られる。そろそろサザンカも話題にのぼる時期だ。この長岡はその時期に雪囲いをするため鑑賞する状態にはならないのがとても残念に思っている。
 一株のお茶の木がある。もう何十年にもなるが、静岡の山間の茶畑から種子をもらって植えたものが延々と生育している。一時樹勢を抑えなければならない時期もあったが、今はおとなしい。毎年花を見せてくれるが、これに気づくものは私以外にいない。花弁は小さめだが雄しべが精一杯主張していて愛らしさはある。

センブリ(リンドウ科)

2006年11月05日 | 自然観察日記
 センブリも見かけることが少なくなった植物である。たまたま東山公園の一角にその群落を見つけちょっと感激。センブリは山の芝刈りなどをして日当たりがよくなった場所によく発生する。この公園も山肌にかなり手入れをして作ったもので、外から持ち込んだ植物なども移植されているような環境である。ともかく、低木や潅木をかなり除去し芝なども植え込んで作ったのが幸いしたのだろう。センブリの居場所を作ってやったようだ。
 健胃剤として古くから知られている薬草でもあるが、私にとっては冬支度をしなければならない重たい気持ちを安らげてくれる晩秋の花である。

ボケの実

2006年11月04日 | 自然観察日記
 運よくボケの実が熟していた。匂いはかすかだがある。もちろんカリンやマルメノには遠く及ばない。画像はかなりアップしたから大きく見えるが、実際は1/4程度の大きさである。

カリンとマルメロ

2006年11月04日 | 自然観察日記
 野生の種にボケがあるがこれらも同じ属になる。ボケの香りはほとんど感じないが、このカリンとマルメロはともに好い香りがする。カリンをさっぱり系とすればマルメロはカリンより甘さが強い。我が家には2種ともにあるが、マルメロは栽培しづらい。病気にとても弱く腐りが直ぐに来る。
 見た目同じようだが、マルメロの果実は綿毛がびっしり付いているから見分けは簡単。しかし、市販品は表面の綿毛を除いてあるため区別しづらいだろう。写真では右の黄色味がかった綿毛の付いているのがマルメロである。