ヒシのみは鋭い棘のある特徴的な形をしています。その上部(ここはかつてめしべの柱頭が付いていた位置)から長い根のようなものが出ていますが、発芽成長した結果です。この先端は新しい葉が生じやがて花を作り開花することになります。ヒシは水中の植物ですが、その発芽の様子は普段なかなか見れませんが偶然にも今回確認できました。
キャンプ場のキャンプファイヤーをするエリアのような一角にヒカゲノカズラのちょっとした群落ができていました。シダ植物ですがこれが古生代の石炭紀あたりに大繁茂し石炭になったリンボクの末裔なのだそうです。想像つきにくいのですが、そういう昔の植物につながっているということに思いをはせると不思議な世界が見えてきそうな気がします。
この大量に出る胞子を利用して、ナシなどの果実を人工授粉させる際の花粉に増量剤として混ぜて利用するのだそうです。機械を使って吹き付け散布するには吸水性が少なく流動性のあるヒカゲノカズラの胞子がいいとは、ユニークな利用の仕方です。
この大量に出る胞子を利用して、ナシなどの果実を人工授粉させる際の花粉に増量剤として混ぜて利用するのだそうです。機械を使って吹き付け散布するには吸水性が少なく流動性のあるヒカゲノカズラの胞子がいいとは、ユニークな利用の仕方です。
公園の裸地にはアカマツがたくさん生えています。その樹形が特徴的なので取り上げました。松林のマツの枝は下の方のにはついていませんが、日当たりのよい場所のマツは根元からこんもりと葉が茂っています。十分な光があればこのまま縦横にほろがっていくと思いますが、わきにほかの植物やほかの個体が接してくると光が弱くなりますから次第に葉や枝を失い上に上に伸びるだけになってしまうと考えられます。
吊り橋の上から見たものです。低木扱いされる樹ですが橋の上からはかなりの高木になって見えました。実際は吊り橋の基部付近傾斜になっている場所に生えていたため、それほどの高木にならずとも樹冠が揃っていたのでしょう。果実が目立つようになって来ました。水辺に近い場所に生育するとされ、磯の木となったとのこと。しかし、尾根筋にもしばしば見られますから的確な名前ではないと思うのですが・・。
イソノキは赤く色づき黒くなって熟します。里山には普通の木ですが果実の印象が少ないのはなぜでしょう。このころにはヤブデマリやクマヤナギなどの赤い実などが多くあります。イソノキのほうもたくさん実がついて自己主張していてもおかしくないのですが少ないですね。鳥などに好んで食べられる何か魅力的ものがあるのでしょうか。
イソノキは一斉の熟すことが少ない木という話を聞いたことがあります。時間をかけてパラパラと熟すのだそうで、この性質が実の印象が少ない所以なのかもしれません。
イソノキは一斉の熟すことが少ない木という話を聞いたことがあります。時間をかけてパラパラと熟すのだそうで、この性質が実の印象が少ない所以なのかもしれません。
ときどき陽が差し込み赤土など地肌がむき出しになっているようなところを好むノギランです。他の草と競合するような場所にはほとんど見かけません。競り合いには弱い種なのでしょう。夏はノギランの花の季節。薄緑色をした花穂が立ち上がっています。もっと色彩がはっきりしていれば注目もされるのでしょうが、周囲の緑色に紛れてなかなか気づかれません。花がない季節はショウジョウバカマと区別がつきにくいのですが、だいたい住む場所が異なりますから見当が付けられます。水はけのよい場所にはショウジョウバカマは住まないのに対してノギランは湿気の多い場所は嫌うようです。
かつての分類(エングラーやクロキストン体系)ではユリ科として扱われていてそれに馴染んでいる身にはノギラン科と言われてもまだシックリきません。APG分類(DNAによる分類体系)によってとにかくかつてのユリ科ほど細分化されたグループはなく、これを理解しないとガイドするにも支障をきたす始末。
栄養が良いとおびただしい数の花が穂状に30cmほどの長さになって付きます。色彩もぼんやりしていることもあり一つ一つの花が重なり合うため印象の薄い花になってしまいます。
栄養が良いとおびただしい数の花が穂状に30cmほどの長さになって付きます。色彩もぼんやりしていることもあり一つ一つの花が重なり合うため印象の薄い花になってしまいます。
全く相手にされない野草の一つでしょうか。葉も小さいし花はもっと小さくルーペで見てもはっきりしないこともあります。しかし、どこにでもある野草なのです。小国森林公園にも整備されたコナラの林の片隅にまとまって生育していました。
花の季節のようですから何とかカメラに収めようとするのですがピントが合いにくく仕方なしに白い紙を背景にして写してみました。花か実であろうとは思いますが細部はさっぱりです。こういう種も山野にはいるのだというのを再認識。
拡大してなんとか細部が分かりそうな物を載せてみます。もう少し拡大できれば良いのですが現在の私の道具では限界です。花弁がなんとなく分かります。子房下位の花のようです。他の資料では両性花のようですが雄性先塾で花弁が開き花粉を出した後に葯や花弁は落ち縮れ毛のような柱頭が現れ雌性期に入るのだそうです。写した花の絵を拡大してみましたが雌性期のような映像は撮れていませんでした。