森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

サワグルミの実

2018年06月27日 | 自然観察日記
地面をよく探してみると果穂がバラバラになって落ちている果実がありました。翼を持っていて落ちるときにくるくる回って遠くに運ばれる工夫でしょうか。しかし、ほとんど真下に落ちているようでその効果はあまりないようです。

ツルウメモドキ

2018年06月26日 | 自然観察日記
雌雄異株のつる性木本です。日当たりのよい山野の林縁にみられます。アケビなどとともに存在するいわゆるマンと群落を構成する種という位置づけ。なかなか大木は見られませんが、かつて計20cm位の個体を観た記憶があります。しかし、林縁は人の手が入りやすく伐採されてしまうことが多いので大木までなかなか成長できません。

ツルウメモドキの雌花

2018年06月26日 | 自然観察日記
ツルウメモドキは雌雄異株。この花は柱頭の発達が良いので雌花のようです。受粉後秋にはオレンジ色の果実が実ります。お正月飾りに使うことがあるのですが、冬場長く飾るようにするには実がはじける前のものを採集し乾燥させるとよいのだと知人が教えてくれました。

サワシバ

2018年06月25日 | 自然観察日記
大きな果穂が垂れ下がっているシデがありました。クマシデかなと思いきやなんとなく違いますから樹の近くまで行って確認。サワシバと判明。クマシデはまだあまり果穂が大きくなっていないことが後ほど分かりましたから、この2種の成長には差があり、サワシバの方が早いということが分かります。

クマシデの雌花序

2018年06月24日 | 自然観察日記
シデの仲間を2種確認しました。これはクマシデ。雌雄同株ですが雄花序と雌花序が別々につきます。まだ咲いてそれほど時間が経っていないのでクマシデの立派なは果穂にはなっていませんが雄花序はすでに散っていて枝先には残っていません。あまりに細い果穂でしたから一瞬何か分からず戸惑いましたが、やがて成長すれば太いしっかりしたものになるはずです。

ササユリ

2018年06月23日 | 自然観察日記
ササユリの新潟の北限は長岡にありました。過去形なのはその後の生育確認ができていないためで、私が30年ほど前に調べて以来一度も見ていません。糸魚川以北の頚城には点々と生育していたという話は聞きましたが、実質的に糸魚川辺りがササユリの生育北限にと言ってもいいのではないでしょうか。しろ池の森には個体はかなり確認できました。それに反してヤマユリは全くありませんでした。あいにく花の開花にはまだ早くやっとつぼみが色づいている個体を見つけたしだいです。

花数の多いササユリ

2018年06月23日 | 自然観察日記
多くの個体は花が一つですが、中には4花をつける株もありました。しろ池周辺にはシカが来ていないようで食害を免れているようです。ササユリは西日本に多いユリ。その産地にはシカの食害が著しいと聞いています。シカの侵入を防ぐことがササユリを守る最大の方法なのだそうです。

オククルマムグラ

2018年06月22日 | 自然観察日記
新潟県内では山地の縁などに見られるオククルマムグラです。アカネ科のヤエムグラ属は似たような種が多くなかなか紛らわしいグループですがヤエムグラよりは山地性の種です。クルマムグラも県内での採集記録がありますが、県境の一部や佐渡・弥彦・阿賀野川沿いなどにわずかです。普通「オク」とつけるのはより山地性の種とか太平洋側の種に対して日本海側の種に対してつけられる傾向があります。本種もそういう意味合いがあったのでしょうか。県内ではクルマムグラよりオククルマムグラの方が幅を利かせています。