森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ハクサンタイゲキの散状に開く杯状花序

2021年03月19日 | 自然観察日記
トウダイグサ科の種は杯状花序を持つものが多いのですが、その花序を上部の枝が四方に似伸びて枝先につけています。この形質もこのグループ独特のものです。

ハクサンサイコ

2021年03月18日 | 自然観察日記
白山と名が付くものの調べてみると加賀の白山には分布していないもののようです。なぜ白山という名がついているのか不思議な種です。高山植物として図鑑などでは見ているものの実物を確認することはほとんどありませんでした。あいにくの雨で撮れた画像も芳しくなく条件の良いときにもう一度ゆっくり観てみたい種です。

ハクサンサイコの花

2021年03月18日 | 自然観察日記
セリ科のミシマサイコ属の多年草。どことなくセリ科の中では異質の存在で、いわゆる「セリ」っぽくありません。そんな草姿が気になっていたので出会ったときは内心叫んでしました。もっと写真を撮りたかったのですが、何枚とってもいい絵にはなりません。花冠は黄色い色という思い込みでしたがなんとなく紫色をしているというのも合点がいかない点です。やはり、出直さなければならないようです。

シモツケソウの群落

2021年03月17日 | 自然観察日記
靄で煙る山腹にシモツケソウの群落が見事でした。北アのシモツケソウは比較的色が濃い感じがします。アカバナシモツケという種がありますが毛があるかないかでつけられた名前のようですから八方尾根の個体群はこれになるのかどうかは分かりません。

シモツケソウの芽生え

2021年03月17日 | 自然観察日記
八方池付近のくぼ地はまだ残雪もありようやく雪が消えた斜面にあわただしく芽生えているものがありました。近づいてみるとシモツケソウでした。多足類のような赤紫色の幼葉が面白い造形を演じています。

シモツケソウの葉

2021年03月17日 | 自然観察日記
シモツケソウの葉は奇数複葉で頂小葉が大きいのが特徴です。上部の葉は長い柄に頂小葉だけのように見えますが、根生葉は側小葉もたくさんあります。托葉もありますがコシジシモツケのような丸みはなく大きくはありません。

シモツケソウの花

2021年03月17日 | 自然観察日記
雨に濡れていますがシモツケソウはどんなときでも美しい花だと思います。最近、この仲間をいろいろ見ているとその境目が分からなくなって区別がつかない時があります。特にコシジシモツケとシモツケソウの識別に苦労します。根本的な差異はあるのだろうか?

クモマミミナグサ

2021年03月16日 | 自然観察日記
ナデシコ科のミミナグサ属の種です。同じミミナグサ属のオランダミミナグサは庭先などで雑草扱いされていてかなり煙たがられていますが、この種は高山植物で貴重種扱い。生態の違いで待遇はかなり異なります。このクモマミミナグサは八方尾根などの北ア北部の岩場などに限定的に分布している種だそうです。そういう意味でも貴重な種です。

クモマミミナグサの花

2021年03月16日 | 自然観察日記
ごく近い種にミヤマミミナグサがあります。その違いは花弁が2つに割れるのがクモマミミナグサ、数個の切れ込みになっているのがミヤマミミナグサとされます。八方尾根で気づいたものはほぼ2裂するクモミミナグサですがこの花は、下側の1つの花弁はクモマミミナグサですがその他の花弁はミヤマミミナグサの形質を示しています。この花一つですからクモマミミナグサでよいのですが、近くにミヤマミミナグサが自生して雑種でも生じ遺伝子が少し入っているのかなぁなどと想像しています。

オオコメツツジ

2021年03月15日 | 自然観察日記
それほど個体数が多い感じを受けませんでしたが、八方尾根にはオオコメツツジが見られました。山形県から滋賀県の日本海側の亜高山帯に分布する種とされています。新潟県内では比較的普通で低山の岩場でも見られる場所があります。