山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

密室の壁に空と海があった

2015-01-22 21:20:37 | アート・文化
 とある病院に行ったときのこと、待ち時間の暇をもてあそんでいてなんとなく壁を見たら、目立たない壁に「自由」を見た。
 三日月の陶片だけを貼ったものだった。

                         
 今まで何回か来たことがあるのに、気がつかないでいた。
 そこには海があった。
 そこにはいろんな魚が泳いでいた。

                     
       
 そこには、クラゲもいて、クジラらしき大きな魚もゆったり泳いでいた。
 病院というやや閉鎖的な空間でありながら、この空間は自由を満喫しているかのようなのだ。

                 
                 
 反対側の壁には空があった。
 海の上なのだろうか、山の上なのだろうか、やや大きめの鳥が羽ばたいている。
 自己主張をできるだけ抑えたジャポニズムがさらりときらめく。
 作者の魂はこの閉鎖空間をとっくに抜け出して駆け巡る。

 それを鑑賞している人はいない。
 オイラもそうだったように、気がつかないくらいひかえめなのだ。
 暮らしの中のアートって、こういうものなのかもしれない。
コメント (2)
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