手づくりの里山コンサートが降りやまない雨天の下の禅寺で粛々と開催された。
オイラは売店スタッフだったので、演奏の様子は窓越しからでしかうかがえなかったが、雨だれの音と共に尺八の音が漏れ聞こえてくる。
スタッフが地元産の食材探し・食材提供をしながらのお弁当も「おいしい」と好評だった。
予想通り、尺八と禅寺と雨とのコラボはぴったりだった。
高齢者もメロディに合わせながら顔を傾ける。
今年の特徴は、零細な産直市に出荷している地元の高齢者が野菜を初めて提供してくれたことだ。
今までのイベントは外人部隊=よそ者中心だったが、じわじわと地元の方が参画しはじめたことが画期的だ。
主催者の尾上さん個人の地縁のつながりも大きいし、スタッフの新しい顔ぶれの増加も見逃せない。
また、売店ではパンやさんと一緒に学生がフェアトレードのフィリピンコーヒーを携えて初めて登場した。
今までお茶だけだったのがコーヒーの参加で幅がひろがったし、フェアトレードというコンセプトが参入した意義も大きい。
十数年かかってやってきた尾上さん個人の願いがやっと形になってきた。
「異端」を跳ね返していくのは、「継続は力なり」ということを証明している。
スタッフの手弁当の情熱がそれを支えている。
参加者の中からも後片付けを手伝ってくれる人が出てきたのも大きい。