goo blog サービス終了のお知らせ 

山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

褐色の速さか薄墨の沈着か

2020-06-13 20:41:19 | 生き物

  このところやけに夜の訪問者が頻繁だ。スピード出し過ぎで飛んできた虫を逮捕する。すぐに留置場に入れたが黙秘で抵抗するので、素性がわからない。しばらくすると、折り込んで隠していたカマの腕を伸ばしてきた。それで蟷螂であることがわかった。しかし、その敏捷さはいままでのカマキリ概念を打ち砕くものだった。色は濃褐色でスマートな体だった。

          

 体が50mmほどの小ささだったのでコカマキリだと思っていた。しかし、コカマキリは腕の所に白黒の紋があるはずなのに、この住宅侵入の容疑者にはそれが全くない。どうやら「ヒメカマキリ」ではないかと当局は推定した。図鑑の多くはお腹の太いほうが掲載されていたが、どうも痩せたオスのようだ。カマキリがこんなにも俊敏であるのかと、従来のカマキリの緩慢な動きを覆すほどの速さだった。

           

 いっぽう、灯火にやってきたのは、「クビワウスグロホソバ」(ヒトリガ科)だった。こちらは対照的な薄墨色の衣を着た婦人・僧侶のような沈着な蛾だった。顔の後のオレンジのマフラーを見ると、ホタルガの仲間とみた。

            

 しかしそれは、蛍に擬態した生き残り戦略があるようで、ヒトリガ科だった。蛍は有毒なので野鳥は食べないからだ。オレンジのマフラーの後は青紫色で、メタリックに光るのも魅力的だ。幼虫が地衣類を食べるので、コケガ亜科に属している。

 両者とも他意がないとみて当局は優しく下界へ釈放した。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする