山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

昼は里帰り、夜は光を

2020-06-25 21:46:24 | 生き物

 わが家で見られるホタルガは「シロシタホタルガ」(マダラガ科)だ。飛翔のようすはヘリコプターのようなゆったりと飛ぶのがいい。長い距離は飛べない。その「シロシタホタルガ」は、自分が孵化した古巣の「クロミノニシゴリ」の葉に里帰りしていた。

            

 翅に横一直線の白帯があるのですぐわかる。「ホタルガ」は、ややV字型の白帯、「シロシタホタルガ」は横一直線だが左右がかみ合わないほうが多い。それにしても、食樹が「クロミノニシゴリ」というあまり知られていない樹だけに特化しているのが頑固一徹を感じられる。その不器用さが魅力的だ。里帰り嬉しいね。

  

 昼の部の次は、夜の部だ。灯火に飛んできたのが「ツマオビアツバ」(ヤガ科)だった。画像は原稿用紙の上に着地した「ツマオビアツバ」だが、その大きさがわかるほどに小さい。幼虫は杉や松を食べるというからこの界隈にはふつうに生息していることになる。ちっちゃいだけでなく色も地味だし、個体数が多いわりには注目を浴びない蛾でもある。

           

 色も灰白色のものもいた。翅の上下に黒い横線があり、その間に?マークというかワラビマークというか、伸びやかなラインが描かれている。漢名で書くと「褄帯厚翅蛾」ということで、この蛾の特徴が表現されている。カタカナだけでなく漢名で見るとその由来が納得できることがある。着物の裾の「褄」を使うなんてなかなかしゃれているではないか。見向きもされない蛾もこうして注目してみると奥が深いことが予見できる。 

コメント
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