国道のすぐそばに崖崩れの現場がある。幸にして、がけ下には民家がなかったので大きなニュースにはならなかった。2019年7月の大雨のときだった。その後修復が始まり、てっぺんにコンクリートが吹き付けられたのが、2020年1月のことだった。崖の面には米粒より小さい人影が動いていた。
今回は6人が作業しているのがわかった。命がけだ。こうした作業をするのは資格のあるプロを請負会社から要請するらしい。現場のすぐ下には、会社の何人かが双眼鏡でその作業の安全を確認していた。
何をしているのかは素人ではわからないが、吹き付けたコンクリートの状態を点検しているように見受けられた。がけ下は川になっているが、そこまでは50mくらいはあるように見える。灼熱の夏でも作業は行われていたようで、労働現場にはこうした高度作業が山並みのなかで粛々と進められているのに気づく。災害列島日本にはこうした保守点検・復旧に支えられているのをつくづく痛感する。