「大きなクワガタがやってきたぞよ」と、和宮様が外で叫んでいた。いつものように、あわててカメラ片手で現場に駆けつける。すると、確かに大きな顎の立派なクワガタだった。台所の入口前だった。よく足元を見なかったのでクワガタの足を踏んづけてしまったようだ。さいわい、本体を踏みつぶしていなかったのでホッとする。
今まで、ヒラタクワガタやコクワガタは何回か家にやってきたことがあったが、「ミヤマクワガタ」を見たのは初めてだった。子どもたちには人気の高いクワガタだ。大顎だけで体の半分近くもある。顔に近い顎の内側の一番大きい突起は「第1内歯」という。この顎の形で、「基本型」「フジ型」「エゾ型」の3種類に分類できるという。この違いは並べてみないとよくわからない。参照/(姫路科学館)。この科学館のHPによれば、和宮様が発見したのは「フジ型」だ。
踏んでしまった怒りか、ミヤマちゃんは、戦闘態勢をとっていたので、危害は加えないよと近くの草むらに放り込んであげた。クワガタの多くは夜行性だが、ミヤマクワガタは昼間でも活動している。しかし、スタイル抜群のミヤマちゃんだけど、寿命は数か月。他のクワガタは数年も生きられるというのに。