田舎生活をしていると、時間は十分あり、読書も好きなだけ出来る。この数年は史記~松永安左エ門著作集~チャーチルの第二次世界大戦~坂の上の雲を順番に繰り返して読むことにしている。今は松永安左エ門著作集。松永安左エ門は電力業で経営者として辣腕を揮い、茶人、登山家、随筆家、歴史家、遊び人どれも卓越した人。下の一節が印象に。
松永安左エ門著作集2巻p262
「佐藤内閣は池田内閣を継承して発足したわけだが、いつまでも池田路線をつづけるべきでなく、今後大いにやってもらわねばならないことが多い。
・・・中略・・・
さてこのように、電力界当面の問題点と産業界の動向を思うとき、私は電力界の指導者であり、また産業界の師表たるべき存在の東電の将来に大きな期待をもつものである。最後に、広い意味において正しい競争によって発展がなされることを望みたい。消費者に対しても排他的よりは協同的、猜疑よりは信頼である。自己企業のみの安定にあまり急であってはならない。それはまた政府の権力介入をさそうことになり、経済的合理性をうしなう危険があるからである。あくまで企業ではあっても、民衆のために働くという自覚を忘れてはならない。」
(佐藤内閣 1964年~1972年)
この文章は、松永安左エ門が多分90歳のころ、電力民営化と設備投資の資金確保のため7割の電気料金値上げを成し遂げて12年、その成果が日本の高度経済成長となって、はっきり目に見え始めた佐藤内閣発足ころに書かれたもの。この東電への大きな期待が実行されていれば、1000年に一度の大津波から福島の原子力発電所を守ることが出たかもと、残念に思ったことでした。
松永安左エ門著作集2巻p262
「佐藤内閣は池田内閣を継承して発足したわけだが、いつまでも池田路線をつづけるべきでなく、今後大いにやってもらわねばならないことが多い。
・・・中略・・・
さてこのように、電力界当面の問題点と産業界の動向を思うとき、私は電力界の指導者であり、また産業界の師表たるべき存在の東電の将来に大きな期待をもつものである。最後に、広い意味において正しい競争によって発展がなされることを望みたい。消費者に対しても排他的よりは協同的、猜疑よりは信頼である。自己企業のみの安定にあまり急であってはならない。それはまた政府の権力介入をさそうことになり、経済的合理性をうしなう危険があるからである。あくまで企業ではあっても、民衆のために働くという自覚を忘れてはならない。」
(佐藤内閣 1964年~1972年)
この文章は、松永安左エ門が多分90歳のころ、電力民営化と設備投資の資金確保のため7割の電気料金値上げを成し遂げて12年、その成果が日本の高度経済成長となって、はっきり目に見え始めた佐藤内閣発足ころに書かれたもの。この東電への大きな期待が実行されていれば、1000年に一度の大津波から福島の原子力発電所を守ることが出たかもと、残念に思ったことでした。
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