MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『釣りキチ三平』 50点

2009-03-22 22:10:21 | goo映画レビュー

釣りキチ三平

2009年/日本

ネタバレ

策に溺れる

総合★★☆☆☆ 50

ストーリー ☆☆☆☆☆0点

キャスト ☆☆☆☆☆0点

演出 ☆☆☆☆☆0点

ビジュアル ☆☆☆☆☆0点

音楽 ☆☆☆☆☆0点

 『釣りキチ三平』の実写化に30年以上かかった理由は須賀健太という俳優の出現を待っていたからであろう。しかし彼にとっては残念なことにこの作品のメインは映画のオリジナルキャラクターである三平三平の姉の愛子の心の成長物語である。
 演出が雑だと思う。例えば夜泣谷で自分の好きな音楽を聴いていた愛子がイヤホーンを外して滝が流れる音を聴く時に、何故かBGMがかかる。自然の音の良さを発見するシーンで‘人工の音’を被せてしまっては意味がなくなってしまうであろう。
 致命的な部分は三平が伝説の巨大魚を釣り上げようとするシーンである。それまでにもCGを使ってはいたが、三平が伝説の巨大魚に乗っているシーンによって滝田監督は完全にリアリズムを放棄してしまったため物語の核を失ってしまった(マンガが原作だからという言い訳は、マンガにもリアリズムはあるのだから受け入れられないが、子供向けという言い訳ならば甘んじるしかない)。
 そもそもこの作品のテーマは何だったのであろうか? アメリカで釣りのプロとして活躍している鮎川魚伸を登場させるということは、日本の‘ど田舎’での営みが世界に通じるということであり、‘田舎’と‘都会’の垣根を消失させることであったはずなのである。しかし滝田監督はCG(=都会)の多用で自然の映像(=田舎)を台無しにすることでテーマを裏切ってしまっているため、愛子の心の成長が曖昧なままである。結局愛子は父親に対する葛藤をどのように心に収めたのか分からない。物語の核が無いからである。


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『DRAGONBALL EVOLUTION』 0点

2009-03-22 20:32:28 | goo映画レビュー

DRAGONBALL EVOLUTION

2009年/アメリカ

ネタバレ

不安定なキャラクター設定

総合☆☆☆☆☆ 0

ストーリー ☆☆☆☆☆0点

キャスト ☆☆☆☆☆0点

演出 ☆☆☆☆☆0点

ビジュアル ☆☆☆☆☆0点

音楽 ☆☆☆☆☆0点

 例えば『ドラゴンボール』の単行本を買って、家に帰ってページをめくったらキャラクターが同一の‘同人誌’だったとしよう。それでもそれが許せるとしたら‘同人誌’であってもレベルが高いものがあるからである。ところでこの『DRAGONBALL EVOLUTION』は‘同人誌’として許せるレベルに達しているだろうか? 原作者の鳥山明氏は許せるらしいが、私には全く理解できなかった。『ドラゴンボール』としてもその‘同人誌’としても楽しめないのであるのならば、これは『ドラゴンボール』の名を騙った詐欺である。
 悟空が何故同級生たちに嫌われているのかも分からないが、チチに招待されたパーティーで喧嘩になる時、祖父の教えを守るのであるのならば喧嘩をせずに帰るべきであろう。喧嘩をするということは精神がまだ鍛えられていないことを表し、その後の悟空の活躍はありえないのである。
 ブルマは‘ドラゴンレーダー’なるものを発明しているが、それならばそのレーダーを駆使してあっという間に7つのドラゴンボールは見つけられるだろう。それぞれのボールがはらんでいる物語の描写も薄い(うち1つは何と‘たまたま’見つかるのである)。
 悟空は本物と偽物のチチを見抜くことができなかったが、見抜けないという演出ならばチチに対する愛情も悟空の能力も疑わざるを得ない。
 その程度の悟空に、武天老師と彼のカメハウスを簡単に潰せるピッコロ大魔王が簡単に倒されたフリをして生き残っている理由が分からない。
 つまり誰がどの程度強いのか、場当たり的に変わってしまうためストーリーが緩いのである。
 あるいはこれは『ドラゴンボール』が原作ではなくて、ジャッキー・チェン主演の『ドラゴン・キングダム』(ロブ・ミンコフ監督 2008年)の続編として見るならば、見れるかというとやっぱり見れない。どのように頑張って観点を変えてみても評価できない。


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『ヤッターマン』 60点

2009-03-22 18:01:49 | goo映画レビュー

ヤッターマン

2009年/日本

ネタバレ

三度目もカルト

総合★★★☆☆ 60

ストーリー ☆☆☆☆☆0点

キャスト ☆☆☆☆☆0点

演出 ☆☆☆☆☆0点

ビジュアル ☆☆☆☆☆0点

音楽 ☆☆☆☆☆0点

 タツノコプロのアニメ作品は既に『CASSHERN』(2004年)や『スピード・レーサー(マッハGoGoGo)』(2008年)が実写映画化されているが、今回の『ヤッターマン』も含めて何故か全ての作品がカルト映画になってしまっている。
 昔、‘ピンク映画’というものがあった。大雑把に定義すると、性交シーンを入れておけば後は監督が好きなように描いていた低予算の作品である。私には『ヤッターマン』が子供向けを前提に、後は三池監督が豊富な予算で好きなように描いた‘ピンク映画’に思える。例えば、海江田翔子がヘビに噛まれた太ももにガンちゃんが毒を吸いだすためにむしゃぶりつく。ガンちゃんには下心が無いように描かれているが、ここには間違いなく‘エロ’がある。元々エッチな作風ではあったが、アニメと違って実写で描くと生々しい(逆に明らかに‘エロ’であるはずのガンちゃんとドロンジョのキスシーンに全く‘エロ’を感じさせない演出が面白いのではあるが)。
 昔、‘怪奇映画’というものもあった。東宝の「変身人間シリーズ」など円谷英二が撮影監督をしていた特撮作品である。私には『ヤッターマン』の映画オリジナルキャラクターである海江田博士と海江田翔子が他のキャラクターから浮いているように感じる(海江田博士がドクロべエから抜け出してくるシーン。あるいは最後に海江田翔子が崖を素手で下るシーンなど)。勿論それは意図的に明るい作風の中に‘怪奇映画’に出てくるような暗いキャラクターを入れて‘狂言回し’を演じさせたわけであるが、2人のキャラクターは‘重過ぎる’と思う。
 正直に言うと私にはこの作品はテレビアニメを見るようには楽しめなかった。ギャグよりもキャラクターの生身の肉体の方が気になってしまう。‘間’が微妙に長いことも気になったが、最も気になったのが深田恭子の‘発声’の仕方である。彼女の‘発声’に何を感じればいいのだろうか? ‘色気’なのか‘萌え’なのか‘学芸会’なのか?(カルト映画だから何でもアリなのではあるが)
 タツノコプロの実写映画化された3作品はどれも映像だけは文句無く美しい。


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“政治屋”について

2009-03-22 00:18:07 | Weblog

「株屋ってのは信用されていない」 首相、有識者会議で(朝日新聞) - goo ニュース

 貯蓄から投資への転換がなかなか進まない理由として麻生は「株屋ってのは信用

されない」と言及し、さらに「株をやっていると、地方だと何となく怪しい(と思われる)

私は地方出身だが間違いなくそうだ」と発言した。もしそうだとしても、だから麻生は

何だと言いたいのか、どうしたいというのだろうか?地方の人が株を怪しく思う理由

は、株の取引場所が身近にないだけだからであり、“株屋”の責任ではない。最近

もっと信用されていないのは“政治屋”であろう。例えば保育所などの受け入れ児童

数を100万人増やす必要があるという推計は既に去年議論済みの話であったが

麻生は100万人という試算に「急に増えたよね、この数字は」と初めて聞いたような

口ぶりで驚いてみせる。このような“政治屋”は到底信用などできない。


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