Serge Reggiani "Sarah" | Archive INA
セルジュ・レジアニは日本においては俳優としか認識されていないが
地元フランスでは歌手としても活躍している。1964年にリリースされた
アルバム『N°2 Bobino』に収録されている「サラ」を和訳してみる。
「Sarah」 Serge Reggiani 日本語訳
僕のベッドにいる女性は
もう20歳をとうに越えている
年月や
その日ごとの数々の愛に取り巻かれた瞳と
数え切れないキスによってやつれた唇だけれど
とても酷い青白い顔色で
化粧をしているのも関わらず
月の黒点よりも精彩がない
僕のベッドにいる女性は
もう20歳をとうに越えている
多くの愛によるとても重い両胸は
性的魅力を保持していない
とても多く愛撫され疲労している身体
酷い愛され方で曲がった背中は
彼女が逃げ去るべきだった想い出を貯め込んでいるように見える
僕のベッドにいる女性は
もう20歳をとうに越えている
笑ってはいけないし
触れてもいけない
涙や皮肉を漏らしてもいけない
夜が僕たちを結びつける時
彼女の身体や両手が僕のものと交差し
それこそ僕を安心させる傷や涙に覆われた彼女の心なのだ